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地下鉄に乗って

地下鉄(メトロ)に乗って (講談社文庫)

      

買ったきっかけ:
浅田次郎さんの作品をこのところ読んでいる

感想:
吉川英治文学新人賞をもらった作品。
最初はなんだタイムトンネルの話か、と思ったが読み進めるうちに
そうではない事が分かり段々物語に引き込まれて行く。
物事のすべてを中々見せず、最後になって全部の面が見えるところで物語は終わりを迎える。
地下鉄(メトロ)がそれぞれの面を繋ぐ、あるいは違う方向から見せる道具となっている。

父と子と言うテーマで言えば自分父親のどれだけを知っているのか?
戦時中早くに親を亡くした私の父親がどんな事を思い、どんな事を考えながら兄弟を養い家庭を築いてきたのだろうかと思う。
ほとんどそんな事は知らない自分であることに気付かされる。
考えてみれば自分のこれまで経た時間の中でどれだけ父親と過ごしたか。
すでに逝って十年以上になる。
高校を卒業して家を出たから、記憶にある父親との時間は人生の中の二割位だろうか。

ついつい主人公と自分を重ね合わせてゆくと昔の記憶の中の色々な事柄がすっかり熟成されてすっぱい思いでも苦い思いでもなんだか
琥珀色の液体にゆらゆらゆれてしまっているような感じである。

おすすめポイント:
物語の展開がすばらしい。

地下鉄(メトロ)に乗って (講談社文庫)

著者:浅田 次郎

地下鉄(メトロ)に乗って (講談社文庫)

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